第６７回劇団しし座公演
『愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸』

作：横内謙介
演出：北川隆一

『ラ・マンチャの男』と『裸の王様』をモチーフに
人間の苦悩を描いた岸田戯曲賞受賞作品

心の迷路に入り込んでしまった男は、
“勇気を持って立ち向かって行く”か、
それとも“プライドを傷つけられ逃避する”かで、
彷徨っている。
夢想する世界では、王様となった男が
道化と共に嵐の荒野をあてもなく旅をする。
ある時は『ドン・キホーテ』のように勇ましく、
またある時は子供の一言で傷つく
『裸の王様』のように逃げ隠れる。
そして、その世界で、あるモノをプレゼントされる。
果たして、それは見えるモノなのか？
終わりのない夢の世界で、
現実と向き合おうとする自分と、
道化のように虚構の世界で生きようとする
もう一人の自分と出逢う。
夢と現実、真実と事実、それらが巧みに織り交ぜられ、
男の苦悩が明らかになってゆく。・